ここ数年、新型うつ病という言葉をよく耳にするようになりました。
若い人を中心として言われることが多くなった言葉ですが、
周りから見ると「好きなことはできる、でも嫌いなことはできない」ように見える状態です。
基本的にはうつのように見える状態になり、
例えば気持ちが落ち込んでしまっていたり、ご飯が食べられなくなったりします。
ストレスの元になっている仕事には行けません。
でも、仕事を休んで旅行には行ける。好きな趣味であれば没頭できる。
はたから見たら何遊んでるんだ??と感じてもおかしくない状況になり、
多く誤解されるのが、新型うつ病と呼ばれる状態です。
医療の立場からすると、新型うつ病は周りから誤解が多く、
その分時には冷遇されてしまうことも多いのですが、
ある意味で健康的な部分も持っている人であると考えられています。
本来言われているような、真面目で几帳面で、何もかも自分のせいだと思い込んでしまうような、
典型的なうつの人と比べると、恐らく自殺のリスクは少なくなっているのではないでしょうか。
好きなことをやって気持ちを切り替え、なんとか生きている。
それが新型うつ病の姿であると思います。
あるいは、今の若者に特徴的なのかもしれません。
例えば、会社を休んで旅行に行って気分転換。まではいいんです。
それを、SNSであげる。拡散する。いいねって言ってもらう。
そして、みんなにバレる。
本人は少し気分が良くなるかもしれませんが、おいおいおいと周りは呆れてしまうでしょう。
自分が何をしたらどうなるかの、見通しを立てることが苦手なのです。
また、周りからどう見られるのかも分かっていない。そんなんじゃ通用しない。
そうなんです。
でも、それが新型うつ病の症状なんです。
感情的になってもなかなかやりとりはうまくいかないので、
そういう人が相手の時は、やるべき事をやれているかどうかを判断基準にしましょう。
思考とか信念は擦り合わせようとすると時間と体力がかかります。
仕事が最低限やれているのか、やれなかったらどうするのかを、淡々と考えていく事が大切です。
また、相手の考え方や価値観を否定するのはやめたほうが無難です。
多分、よくわからない理屈で色々考えているので、それをどうにかするのは難しいと思います。
また、怒ってもいいとは思いますが、あまり効果はないと思います。
うつ状態である事は確かなので、場合によっては相手のうつの部分だけ重症化して、
こちらが伝えたい事がうまく伝わらない可能性は高いでしょう。
新型うつ病に関しては、常識にとらわれない事をお勧めします。