うつ病は誰でもなる可能性がある病気です。
人によっては腫れ物に触るように接してしまう場合もあるのかもしれませんが、
あまりこちらが気を使いすぎるのもよくないでしょう。
気をつかわれた方がかえって過ごしにくいと感じる場合もあるようです。
もしも家族でそうした人がいるのなら、決して特別扱いせずにいつもどおり接してあげるといいでしょう。
ただその時はまったく無頓着に接するというわけではなく、
その人に気づかれないようにそっと助けてあげるようにすることが大切です。
いかにもこちらが気をつかっているというのが悟られないようにするのがベストでしょう。
例えばうつ病の人の場合は新聞やテレビなど情報が次々に目に飛び込んでくるのが辛い場合があります。
新しい情報を受け取るだけで疲れてしまう人もいますので、
そういう場合はさりげなく新聞を目につかない場所に置いたり
静かな空間を作ってあげることが大切になるでしょう。
状態が悪い時は何も見たくないでしょうし、耳からもあまりいろいろ情報を入れたがらないこともあります。
その日の様子をそっと観察し情報量などをこちらで少し調節してあげるようにします。
またうつ病の人の場合は自分でいろいろ判断することがとても難しい状態です。
普段何気なくかわしていた会話にも注意を配る必要があるでしょう。
例えば「今日の夜何を食べる?」といった質問も苦に感じてしまう事があります。
判断するのがとても苦痛ですので、できればそうした会話はしないようにしてあげましょう。
これは献立に限らずそのほかの事も同様です。
「どこに行く?」などうつ病の人に何かを決めさせるのはやめましょう。
元気な人にはなかなか理解しずらいのですが、決定するというのはとてもしんどい作業です。
その他、うつ病の人に声をかけるときは「頑張って」は禁句です。
うつ病の人の場合はそうでなくてもこれまで頑張ってきた人がとても多いです。
性格などもかなり影響しているといいますが、まじめな人や頑張り屋さんがなりやすいといわれています。
ストレスのせいでうつ病になってしまった人も多いでしょう。
ですからそういう人にむかってさらに「頑張って」というとさらに追い打ちをかけることになってしまい、
病状も悪化してしまう可能性があります。
一生懸命治そうとしている姿をみるとつい「頑張って」といいたくなりますが、
そこはぐっとこらえが方がいいでしょう。
そして「焦らなくても大丈夫、ゆっくりね」という風にさりげなく促す程度で十分でしょう。
あまりこちらが力をいれすぎると向こうも構えてしまいます。
まずは相手がリラックスできる状態をつくりゆっくりと休ませてあげることが大切です。