うつ病と言うと、イメージ的に人と接することが苦手で、
“誰とも繋がりたくない“と、心を閉ざしている人が多い印象があります。
ですが、そうなったきっかけとして、
もともとはリーダー的な存在であったり、真面目すぎるほど真面目に働く人であったり、
組織の中で中心的な役割であったのに、何かがきっかけで頑張りが報われなかったり、
孤独を感じてしまうことで、
マイナス思考がどんどん強くなってうつの症状になっていくパターンをよく耳にします。
なので、そういった人たちはうつになってしまっても、
誰かのために頑張りたい、もっと働きたいという気持ちは心のどこかに大きいんだと思います。
高校時代からの友人にうつ症状で通院している人がいます。
その人も、かつてはリーダー的存在でみんなをまとめるムードメーカー的存在でした。
しかしある日クラスメイトに裏切られるような出来事がおこり、そこから心を閉ざしてしまいました。
学校にもあまりこられなくなり、たまに来てもほとんど話さなくなりました。
最初は心配していたクラスメイト達もだんだんと離れて、
彼に話しかける人は数人になってしまい、ますます孤独になる悪循環でした。
そんな中、私には、比較的普通に接してくれていたので、
私も過度に心配せず、普通に接するように心がけました。
すると、SNSで私が悩みなどを書いていると、
大丈夫?と心配するメッセージを送ってくれるようになりました。
わたしはそこで素直に悩みを打ち明けることにしました。
正直、うつ症状の人に悩みを話すと、
余計に精神的な負担が大きくなるのではないかと心配もしましたが、
その心配は彼には必要なくて、むしろ他の友人に相談するよりも丁寧に返事が来ました。
もともとのリーダー気質がよみがえった気がしました。
それからは、私のことをすごく気にかけてくれ、私にとって頼れる友人になりました。
多分彼は、必要としてくれる人がいる…ということが力になったんだと思います。
まだ回復には時間はかかると思いますが、彼を頼る人が少しずつでも増えていけば、
彼も自分の存在意義を感じて、元気になってくれるのではと思っています。
そして今、一緒に仕事をしている仲間の中にも軽いうつ症状の人がいますが、
彼もまた、日によって状況は違いますが、頼ると親身になって一緒に働いてくれることもありますし、
会議でも積極的に彼に意見をきくと、どんどん乗り気になっていくのが見ていてもわかるほどです。
きっと彼も、周りが必要としている、会社にいてもいいんだという気持ちを
感じることが大切なんだと感じています。
腫れ物を触るように扱うのではなく、思いきって頼ってみる、積極的に輪の中にいれる。
孤独にさせないことが、一番の接し方かなと、これまでの経験で感じています。