うつ病になってしまった人は、以前のように働くことができません。
そこで、業務の負担を軽くするために、
別の部署に異動させようと考える上司もいます。
でも、うつになった人を部署異動させたり、
役職から外すことは、人によっては逆効果になるケースもあります。
新たな環境は、それ自体がストレスの源になってしまうからです。
休養した後は、慣れ親しんだ環境に戻す方が無難です。
うつ病の人は正常な判断ができないことも多くあります。
そんな状態のときに、勝手に環境を変えることは良くありません。
しばらくは所属する職場も役職もそのままにして、
「実際の業務を軽いものにする」という方法をとると良いでしょう。
また逆に、うつ病になった原因がハッキリとしている場合もあるでしょう。
「直属の上司と極端に相性がよくない」といった理由でうつ病になった場合は、
業務を軽いものにしたところで、その環境自体がストレスの源ですので、
一向に改善することはないでしょう。
しかし、だからといって配置転換すれば、すぐにうつ病が改善されるかというと、そうでもありません。
病院でハッキリと「うつ病」と診断された場合、うつ的な状態が一定時間続いているということですので、
ストレス源を取り除くだけでは、即回復というわけにはいきません。
判断に迷うようであれば、患者自身に直接どうしたいか聞いてみてもいいでしょう。
その際は、答え急かすのであなく、ある程度の期間を設けてあげるようにしてください。
うつ病の人はただでさえ、思考力が低下していますので、誤った判断をさせないためです。