うつ病で休職経験、復職経験があります。
うつ病で復職してきている人に、どのように接したらいいの?
ってたまに聞かれることがあるんですが、難しいですよね。
これは本当に。
元気なころの姿を知っているから余計に難しいというのもあると思います。
そして、案外、外から見たら苦しさとか実はフラフラになっている(症状が強くなっている)
というのはわかりづらかったりします。
ただ、やみくもにその方だけを特別扱いしたり、やさしく接するというのは、
長期的に見ると、かえって症状を悪化させたり、
今度は周りにもメンタル悪化する人が増えたりと、患者が増えてしまうことがあります。
今の職場では、多かれ少なかれ、みなさん、少ない睡眠時間、ストレス過多で頑張っていますよね。
誰しも、「うつ病」と紙一重なところがあると思います。
そのぎりぎりのところに復職者というひとつ大きなお荷物
(言い方がきつかったらごめんなさい。かつての自分はそうでした。)
が入ることで、やっぱり負荷はかかる。
もちろん、2~3日とか、1か月とか期間限定だったらまだ対応しやすいと思います。
でも、それが長期になってくると、
やはり人間「なんで自分はこんなにぎりぎりのところで苦しくなりながら頑張っているのに、
あの人(復職者)はあんなにラクをしているんだろう。さらに、皆に気を配ってもらえるんだろう」
という気持ちがわいてきてしまいます。
また、うつ病復職の場合、どうしても体調にすごくムラがあると思います。
いい時はそんなに問題が起こることはないのですが、
例えば雨のとき。
みんなが忙しくてフロアがばたばたしているとき。
そういうときに、ぶり返し、調子が悪くなることが多いです。
調子が悪くなってくると、周りの同僚や上司が仕事の説明などをしても、
うまく聞き取れていなかったり、理解できていないことが多いと思います。
「昨日言ったのに?」とか、「今日貰えるはずだった資料がまったく手つかず?」など、
直近のひとたちにすごく迷惑がかかることもあり得ます。
それも度重なってくると、やはりすごい負担になります。
復職者を迎える、職場の方々に、お伝えしたいのは、
「まずは、自分の足場をしっかり守ってください!」ということです。
自分へのケアを、徹底してください。
冷たい対応かもしれませんが、たとえばインフルエンザとかだったら、そうしますよね。
みんなが羅漢してしまったら、職場もまわらなくなってしまいます。
そして、これも冷たいかもしれませんが、関わらなくても済むならば、近づかないにこしたことはないと思います。
うつ病は、時間薬も必要です。
ゆっくり、じっくり、ご本人が立ち向かって癒していけるところもあると思います。