うつ病の方への家族や上司・同僚の接し方のお願い

近年、社会の急速なスピード化、ストレス増大により、うつ病を発症する方が増えています。

「うつ病の方に「頑張って」と言ってはいけない」というフレーズもすっかり周知のこととなりました。

 

ではどのようにうつ病の方に接していけばよいのでしょう。

うつ病の特徴として、朝方調子が上がらず、午後になるほど元気になる日内変動があることで、

これはうつ病を診断する時の一つの目安にもなっています。

ですから、夜に「よし、明日こそ出勤するぞ」と強く決意したとしても、

翌朝はまた起きられなかったり、起きても出勤までこぎつけることができなかったりします。

 

これは「怠け」や「仮病」などではありませんので、周りの方の理解がほしいところです。

特に一家の働き手がうつ病で休職となった場合、

経済的な不安もあって家族としては一刻も早く職場復帰してもらいたいという気持ちがあるでしょうが、

焦って復帰してもまた休職となってしまっては元も子もありません。

 

特に従来型うつ病と言われる真面目で義理堅い方にとっては、

「自分が休んだせいで家族や職場に迷惑をかけてしまって申し訳ない」

という自責感が強く、休職中と言えどもかなり精神的な負担が大きいものです。

うつ病の初期はとにかく休養が一番ですから、家庭内においてもゆっくり休めるように配慮してあげて下さい。

 

また一方、介護が必要な高齢者を抱えた家庭においては、

これ幸いとばかりに、休職している患者さんに病院への送迎などをさせるご家族もいらっしゃいました。

この方は「こんなことをさせられるよりは早く復職した方がマシ」と早々に復職しました。

時期尚早ではないかと心配しましたが、無事に復職できてホッとした記憶があります。

 

うつ病で休職した方が復職する際の不安はかなり大きなものです。

特に職場の上司や同僚の方にお願いしたいのは、「腫れ物に触る」ような扱いではなく、

ごく普通にいつものように接して頂きたいのです。

「復帰できてよかったですね。でも体調が悪いとか助けが必要な時は声をかけて下さいね」

と優しく声をかけて、あとはそっと温かく見守るという姿勢が

本人にとってはありがたいという意見を聞いたことがあります。

 

もし復職時に業務軽減措置が受けられ、他の同僚よりは早く帰宅できる状況であれば、

近くの席の人が「もう時間ですよ」とそっと声をかけてあげられるなら、こんなにありがたいことはありません。

患者さんの中には「なんだ元気そうじゃないか」と同僚に言われて、

その言葉の裏に「元気なのになぜ休んでたんだ」という一種被害者的に捉えてしまう方もいらっしゃいますので、

そこは難しいところだと思います。

患者さんとしても「おかげ様で」と言葉を返すと、当たり障りがなくて良いかもしれません。

 

職場復帰した患者さんに対して、お祝いの意味で同僚たちが飲み会に誘うこともあるかもしれませんが、

基本的にうつ病の薬を服用している間はアルコール禁止です。

飲み会などで夜更かしすることで生活リズムが狂い、体調悪化のきっかけにもなりかねませんので、

飲み会は本調子に戻るまではお預けが無難です。



うつ病の人への接し方 関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL