高校教師をしていた時に同僚の女性の先生が諸事情が重なり、
心療内科でうつと診断されしばらく休職しておりましたが、
現在は復帰されて元気に過ごしております。
その出来事と私なりの接し方を文章にしてみたいと思います。
同僚の彼女は私と同期で教師として採用されました。
ひたむきで自分にも他人にも真っ直ぐな気持ちで接しており、
依頼された仕事は責任を持ってやり遂げており、周囲からとても頼れる存在でした。
ただ気が強いところが少しありましたので、少々上司とぶつかる事はありましたが、
その後うまく意見をまとめて上司も納得させる、など私は彼女をとても尊敬しておりました。
彼女は結婚しておりましたが、ある時旦那さんの転勤が決まり
県外に引っ越すことが分かっていたのですが、
彼女はついていくことなく教師の仕事を続けていく事を選び、
話し合いの結果離婚することとなってしまいました。
そこから日中の仕事時に突然泣き出したり、ハイテンションになったりと気分が安定せず、
上司は心療内科の受診を勧めました。
診断の結果は抑うつ状態との事で、3か月の休職診断が下されました。
普段は気丈に振る舞っている姿を知っているので私はとても心配になりましたが、
ここは見守ることが大事だと感じ、私から連絡を取ることは控えておりました。
彼女が休職して2か月経ったころ、私の携帯へ彼女から連絡があり、夜ご飯を一緒に食べる約束をしました。
当日、最初は何気ない会話をしておりましたが、
次第に彼女の方から現在の状態をポツリポツリ話してくれました。
心療内科で自分の悩みをしっかりと打ち明けることができたこと、
休職中に自分の好きな趣味や旅行をすることができてリフレッシュができたこと、
離婚の傷はとても大きいけども少しずつ前向きに考えることができていること、
など表情を見ていたら少し笑顔が見られたので、私も少し安心できました。
彼女はその後もう少し休職を続け、半年後に何とか復職することができました。
しかしあまり事情を知らない先生方がどのように接していいのか分からない、
と次々に口にするようになりましたが、私が先生方に伝えた事は、自然に接して欲しいという事でした。
気を使ってしまうと余計辛くなってしまうからです。
現在は違う学校へ赴任されていますが、また以前のように活躍されているという事を聞いております。
少しして、私はカウンセラーの勉強を始め、現在も心理学やカウンセリング技法を学んでいるのですが、
うつの方に対して大事な事は、過度な期待や負担を強いない、という事です。
治療方法などは専門家に任せ、周囲の対応としては、見守る姿勢がとても大事だと言えます。
以上、参考になれば幸いです。