うつ病の人は、気にしなくてもいいことを気にして、エネルギーを消費します。
気にしたからといって、どうにもならないことを考えてしまうのです。
でも、だからといって、
「考えすぎるな」というアドバイスはオススメできません。
「考えすぎるな」、とアドバイスをすることは、
結果に対して不安を抱き臆病になっている人には、
一見正しそうな反面、伝わりにくい言い方でもあります。
「私、どうすればいいんだろう?」
「考えすぎなんだよ」
「そんなこと言われても、考えてしまうんだよ・・・」
「・・・それは性格の問題だから仕方が無いよ」
これでは突き放してしまっています。
人は、悩んでいるとき、深く考えているつもりになっていますが、
実は的確に考えられないので、「余計なことばかり」考えているのです。
むしろ必要なポイントについては考え足りないのです。
挫折したときに色々悩むことは、本質的な問題を解決するには必要なことです。
考えすぎて一時的に辛くなることもあるでしょう。
ですから、まずは「考えるべき2つのポイント」を考えてみるのです。
「考えなくてはいけないポイントはどこなのかを考える」
「そのためには考えても仕方がない部分を整理する」
これがわかれば、「じゃあ、こうすればいいんだ」と思えるようになっていきます。
行動で現実が変われば、自然と考えすぎることもなくなっていくはずです。
「仕方が無いだろう」、「開き直れば良い」などと、性格を変えるようなアドバイスをしても、
不安を感じやすい性格の人が、すぐに変わるわけではありません。
それは、親の葬式中に、「亡くなった親にこだわっても仕方ないだろう」と言うのと同じことです。
それでは誰もが腹を立てるでしょうが、1年後であれば素直に耳を傾けられるかもしれかせん。
内容の正しさと伝えるタイミングの正しさは、別ということなのです。