うつ病になった経験を生かして、私なりにうつ病の方への接し方3か条を述べたいと思います。
最初に、うつ病の方にポジティブな言葉をかけてはいけません。
私も両親をはじめとするたくさんの人に、
「すぐ治るよ」や「生きていればまた楽しいことがあるよ」などと励まされました。
それで心が癒されたかと言えば、答えはNOです。
うつ病の症状により、すぐ治ると思えないから、生きていても楽しくないから苦しんでいるのです。
周りの人が心配しているとわかってはいても、
うつ病でないからそんなことが言えるんだ、私の気持ちを誰もわかってくれない
と落ち込んでいました。
特に「元気だしなよ」という言葉はとても辛かったです。
早く元気にならなければと焦ってしまったり、
なかなか元気の出ない私を甘えん坊だと思っているに違いない
などと被害妄想に陥ったりしていました。
それではその時の私がどんな言葉を求めていたかというと、
「辛いんだね」や「悲しいんだね」と言ったような感情に共感してくれる言葉です。
単なるオウム返しでは?と思うかもしれませんが、
本人にとってはそれだけで自分の存在を認めてもらっていると感じられるのです。
2つ目は、「病院に行きなさい」などと強制にあたる言葉を言わないことです。
本人にとっては、しなければならないことを
体がだるかったり、涙が出てきたりしてできないことをストレスに思っているのに、
更に指示されるとなおさら辛くなってしまいます。
家族も焦りがあるかもしれませんが、
「○○しなさい」ではなく「○○しても大丈夫?」と促すぐらいに留めておきましょう。
理想を言うなら、どんなに本人が自堕落な生活を送っているように見えても
とにかく見守るという姿勢を持って欲しいです。
あくまでも自主的にしようという気持ちが湧いてくるのを待つべきです。
3つ目は、否定をしないことです。
例えば「死にたい」と本人が言った場合は、「死んではいけない」と諭したりするのはNGです。
「もっと辛い人が世の中にたくさんいる」などと説教をするのはもっといけません。
そのような強烈な言葉を聞いたら家族も焦るのはわかりますが、
本人にとってはうつ病の症状が死にたいほど辛いということを伝えたいだけなので、
まずは相槌を打つだけに留めて共感することが重要です。
その他にもうつ病の人からは次々とネガティブな言葉が出てくると思いますが、
それをいちいち否定して楽観的なことをいうのは得策ではありません。
以上3点を述べましたが、うつ病の人が求めているものは
共感と見守りだということを頭に置いて付き合ってあげてください。