私は、今もって、「統合失調症」と診断され治療を受けております。
2000(平成12)年4月に、医師の診断により、「うつ病」のため多摩の病院に入院しました。
そこから私の「うつ病(統合失調症)」との付き合いがはじまります。
うつ病は繰り返しやすいと言われています。
うつ病は「双極性障害(躁うつ病)」とは違って、本来は1回きりの病気という性質を持っています。
しかし、実際には再発しやすい病気のようです。
特に、私のように再発の回数が増えるほど、その後再発するリスクが高まります。
今回、この機会を得て、「うつ病」について振り返ったわけですが、
私がいかに薬物療法ばかりにたより、その他の治療法、
例えば、対人関係療法、認知行動療法といった精神療法などに
着目してみるべきだったかもしれないと考えております。
本題の「うつ病の方への接し方」ですが、「うつ病」は「常識通りにはいかない病気」だということです。
一般の病気に常識的な対処法というのはいろいろ知られています。
たとえば、風邪でゴホゴホ言っているのを見たら、「早く帰って寝なさい」と声をかけるでしょう。
ところが、「うつ病」の場合は逆です。
元気のない人を見ると、健康な方は「元気を出して」とか「気合を入れて」などと言いたくなります。
しかし、そのような対応が、「うつ病」の場合には裏目に出てしまいます。
人間関係は、「うつ病」のきっかけになるストレスも引き起こしますが、
同時に、人の心をストレスから守る役割も果たすのです。
私の多摩の病院での入院は、わずか1週間のことではありましたが、
それまで会社一辺倒であった私が「うつ病」という病気で会社を休んでしまったことは、
少なからずショックではありました。
私は、それから、通院治療を経て、約4年経った、2004(平成16)年12月から1月まで
1か月以上千葉の病院に再入院しました。
そして2007(平成19)年6月統合失調症と診断されました。
症状は一層重く通院と入退院を繰り返しました。
先に申し上げましたとおり、この病気は慢性的な症状を繰り返し、なかなか緩解するということがありません。
出社したり休んだりで、勤務もまともにできませんでした。
私は、その後転職を繰り返します。
とは言っても、例えば朝までも睡眠剤が残っていて居眠りをしてしまうような状態なのですから、
仕事になりませんでした。
既に、管理職にはなっていましたので、労組の諸施策も受けることができませんでした。
もっといい会社があるであろう、もっと、…と転職先を探したのですが、
皮肉なことに最初の会社が一番社員に厚く、コミュニケーションも良好な会社であったように思います。
さて、私は、それから2~3の会社を転職し、2009(平成21)年にはまた大きな入院をしましたが、
その後転職した最後の会社は専ら障害者を雇用する部門にあって、勤労意欲も著しく低いものでした。
人間関係には、「こうあるべき」という姿は特にありません。
職場にしか人間関係がないという場合でも、そこで適度な感情表現や自己主張ができていれば、
問題ないといわれているようです。