ストレス社会と呼ばれる現代、
うつ病の罹患率も大幅に上昇傾向にあります。
食欲減衰や睡眠障害、意欲低下などの症状に悩んだ場合、
精神科や心療内科などを受診し、うつ病と診断された場合、
主にカウンセリングによる心理療法や投薬による薬物療法が選択されます。
うつ病は心の風邪とよく称されますが、
一般的な感冒症状の場合は薬の効果は
覿面ですぐに効果を実感できますが、
うつ病に使用される薬はじわじわとゆっくり作用し、
効果を実感するまでに個人差はありますが
およそ2週間ほどの期間が必要となります。
これまでまるで深い闇の中にいるような気分の患者さんにとっては
急にぱっと明るく開けたような感覚になる方も多いそうです。
従ってこれで完治したような錯覚にとらわれがちですが、
実はまだ完全な状態ではないのです。
しかし、ここで自己判断で治療を中断してしまうケースが非常によく見られます。
一時は調子も良く、これまでと同様の日常生活や仕事がこなせるようになりますが、
完全に完治してるわけではないので、ストレスなどに晒されると再発してしまい、
また初めから治療を始めなくてはなりません。
精神科や心療内科への受診歴がある患者さんを追跡調査してみると
半数以上の方に再発が認められています。
以上のことより、精神科や心療内科などでのメンタルヘルスの治療は
必ず医師の指示に従い、決して自己判断での中断は行わないことが
本当のうつ病の治癒に繋がると言えます。