うつ病は誰にでもなる病気だと思ったのは、私自身に発症した時です。
学校卒業後に会社に勤めていましたが、毎日5時間近くの残業と初めての一人暮らし、
不定期な勤務のため人との時間の都合がつかず
人と会うことが少なくなったことも原因だったと今では考えています。
症状に気付いたのは睡眠不足と食欲減退です。
休みの日に病院に行き、その時にうつ病だと診断されました。
仕事を辞めて実家で療養すればよかったのかもしれませんが、
実家に頼るのは迷惑だと考えそのまま働くことにしました。
しかし最初はまだ胃が痛む、なんとか横になれば5時間は寝れるといった症状がひどくなりました。
3か月くらいたつと体重は10㎏やせ、食事も1日で菓子パンひとつ食べるのもやっとで、
睡眠時間は午前3時に寝て仕事のため朝6時に起床の毎日でした。
自分が生きているという実感がわかなくなり自傷行為をしたこともありました。
そんな状態で起き上がるのもしんどいことが増え、会社を休む、遅刻することがしばしばありました。
辞めるのを決意したのも欠勤遅刻が増えて、1回職場で倒れたときでした。
その時に診断書を持って退職の相談をして退職しました。
うつ病を発症したことは友達には言ってましたが、
食事や遊びに誘ってくれることもあり、変わらずに接してくれました。
私自身は「うつ病だから気を使う」よりも「変わらず優しく接してくれる」方がありがたかったです。
気を使わせて申し訳ないと感じてしまうし、自分を仲間のひとりとして見てくれているように感じたからです。
家族に相談すると「何かあったら帰ってきていいよ」と言ってくれたのも心強く嬉しかったと考えます。
家族は一生の付き合いになるし、自分の逃げ場所があると思うと安心できます。
職場には結局辞める時にいったくらいです。
迷惑かかると感じたのもあり、同期もいなくなり自分のことを話せる人がいなかったのです。
職場に求める対応として、話やすい環境を作ってほしいと今にして思います。
もし誰かが気付いたら話しかけてほしいと思いました。
特に助かったのは当時の恋人の存在です。
食事を一緒に食べたとき本当に少ない量しか食べられなかった私に
「もっと食べて」とか強制せずにいてくれたこと。
彼が起きれるまで一緒に私と起きていてくれたこと。
「がんばれ」というもっとも言ってほしくない言葉を
(がんばっているのにこれ以上何をがんばればいいのか分からないため言ってほしくないです)
言わなかったこと。
本当によく私を受け止めてくれて感謝の気持ちでいっぱいになります。
もしもうつ病で悩んでいる人が周りにいたら、否定せずに受け止めてほしいと考えます。
そうすれば少しずつでも症状がよくなる時間が増え、ゆくゆくは完治につながっていくからです。
少しでもうつ病に対する理解が増えることをお祈りします。