上司がうつ病になり約2年間、仕事のフォローや向き合って接しました。

私の会社にGさんという方がいました。

課長で、背の高く男らしい。

合気道も段があり県の副理事まで務める人でした。

大きな声と威圧感がありました。

だけど優しく色々と人に接してくれました。

頼りがいのある人でした。

 

ですが、Gさんのデスクは常に書類が散乱していて汚くて何があるかわかりませんでした。

近くの私や同僚がよく片づけたり必要な書類を探し出したりしてました。

 

人間ですので得手不得手はある。

Gさんは片付けが苦手な方だったのです。

ですが、仕事は真面目にしっかりとやってました。

 

しかし、2年前の事でした。

仕事上である地域のお客様からクレームの電話が来ました。

私も担当したことがあるのですが、普段は温厚でいい方ですが怒ると些細な事でも電話や来店してきます。

 

会社の新人の子が、お得意様であるお客様の家に対話や商品のお届をしたまでは良かったのですが、

帰りにお客様の敷地内の駐車場にバックで入りました。

切り返して車を発進して帰りましたが、その際に駐車場内に奥様が管理する花等の植木鉢を倒し、

かつ入口の壁にドアミラーが当たり擦り黒い後になりました。

(後日私と上司が謝罪で行った時凄い傷でした。)

 

お客様の怒りの電話にGさんが対応しました。

私がお客様の所に営業で丁度行く時でした。

 

最初はGさんは穏やかにお客様の言い分をしっかり聞いて受け身になってました。

私が営業を終えて2時間後会社に戻ってきました。

するとデスクでGさんは暗い表情で額に汗を掻き必死に電話対応してました。

同僚から小声で(もう2時間以上も電話してるんだ)と聞かされました。

それからも電話は続き結局電話が終わったのは午後17時頃でした。

5時間以上の電話でGさんは参ってました。

 

見たことの無い疲れと目が虚ろな表情でした。

突然、「あーっ!辞める!!やってられるかよ!!」

とデスクを蹴ったり、書類を辺りに撒き散らして何処かに去っていきました。

上司も追っかけて行って色々なだめていたみたいです。

 

が、次の日からGさんは変貌してしまいました。

いつもの明るさや笑顔が無く、やる気がないというか電話が鳴っても私に

「俺はでないから直ぐでてくれ。」とか、

書類を見ても「覚えたくないし覚えられん。」と頭を抱えだしたり、

コンビニ弁当の容器をそのままにしておいたり異変が多くみられました。

 

数日後、朝出社したら机の上にビールを数本おいて酒を飲んで赤くなっているG課長がいました。

「おう、おはよう。お前も仕事なんかしないで一杯飲まないか?」

私と近くのデスクの女性社員にも酔っ払いながら言ってきました。

 

これはもうおかしいと思い、女性社員と共に部長の所に行き事情を説明。

部長がG課長に対応しその日はそれで帰らせました。

 

1週間後G課長はきませんでした。

部長から「病院に行ってうつ病と診断された。当分休むことになるので迷惑掛けるが仕事のフォロー頼む。」

と頭を下げられました。

 

G課長はクレームのお客様に参り心が折れて、仕事に対する恐怖を感じ、

対人との接し方が怖くなったそうです。

 

それだけでなく、当時大学に通っていた息子さんが、

ギャンブルで借金を作ったり、交通事故を起こしました。

それとお母様の認知症の徘徊も始まり重なって参ってしまいました。

 

2か月後G課長は復帰しました。

ですが、気分が悪くなり早退したり、席を外して戻ってこないかと思ったら探したらトイレに籠っていたり、

休憩室のソファで寝てたりし、以前の覇気もなく暗い表情で笑顔もありませんでした。

 

Gさんにはずっとお世話になってきたので、

私や同僚で分担しGさんの本来担当する仕事を手分けしてやりました。

電話対応は部長や他の女性社員やコールセンターが対応することになりGさんの仕事のカバーをしました。

 

Gさんとも話す時は気を使いました。

安易に大丈夫とか頑張れとか言ってはプレッシャーにもなるのでタブーという事で皆で取り決め、

「後は任せてください。こちらの書類や作業は入力や作成しますから、倉庫やファイルの整理をお願いします。」

とGさんを助けました。

 

GさんはもともとPC作業も非常に苦手だったので変わってあげたらだいぶ落ち着いてきました。

次第に「ありがとう。」とか「悪いな。」とか少しずつ元気を取り戻していきました。

 

その後、Gさんは希望で課長職を下り、平社員に降格しました。

降格しても私の部署に居ましたので、車も乗れる許可もお医者さまから下りましたので、

配送や清掃等を担当してくれました。

 

降格しても別に色眼鏡で見ず、態度もいつも通りに接してきました。

仕事もきっちりし、体調の悪い時は帰りましたが、活き活きと仕事をしてくれました。

 

先月、Gさんは退職いたしました。

定年までまだ7年もありました。が、息子さんの大学卒業と奥さんが脳梗塞を発症し看病。

兼業でしていた農家の仕事を人材不足や息子さんがつぐことになったので

その指導等の理由で早い退職となりました。

 

送別会では、

「皆さんに迷惑かけてごめんなさい。でも助かりました。救われました。

闇の底から引っ張り出してくれて感謝します。」

と泣きながら言葉を述べてくれました。

先日、会社にGさんから栽培している米とブルーベリーが到着し皆で頂きました。

 

うつ病になるとその人に近づかないというか敬遠したり、差別的な目で見る人もいますし、

態度が豹変する人がいます。

ですが、なった人も好きで病気になるわけではない。

ちょっとした些細なキッカケが爆弾となり発症してしまう。

 

でも周りは大変だけど協力し合いフォローし合えば、

その人も別の分野で力を発揮してくれるとGさんの件で理解できました。

 

皆さんも周りにそのような方がいたら、無視することなく全てを助けろとは言いませんが手を差し伸べてください。

完全否定しないでください。

同じ人間ですし、持ちつ持たれつ。

誰にでも起こる可能性があるのですから。

大変行きにくく様々なストレスがある現代ですが

普段通りの接し方がうつ病の人の回復には一番かと思いますので。


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