酒でうつは治りません

私は約20年前に職場でのストレスが原因でうつを発病し、

数度の休職の後、結局退職を余儀なくされました。

完治せずに今に至った原因の一つに職場や、身内の不理解があったと思っています。

 

まず周りにうつ病の方がおられたら、第一に止めていただきたい考え方は

病気は決して”気の持ちよう”で治るものではないということです。

 

私の場合身内からは、「戦後の厳しい時代にこんな病気になった人間はいなかった。

気合いが足りないからこんなことになる。

薬など飲んでいるから治らない。

人間気持ちさえ強かったら病気になどならないはずだ。」

と毎日叱責を受けました。

 

また職場の上司からは、「お前は酒も飲まないから、物事をまじめに考えすぎてこんな病気になる。

今夜から毎晩ウイスキーを一杯ずつ飲んでから眠れ。これは職務命令だ。」

とめちゃくちゃ言われ、当時は反論する元気もなかったので

絶対やってはいけない抗うつ薬とアルコールの飲み合わせを行って余計に様態が悪くなり、

医師に止められました。

 

よく考えてみてください。

うつ病は脳内物質が原因の病気です。

決して気合いで治るものではありません。

骨折した人間に、気合いがあれば走りながら治せる、と勧める人間がいますか?

ギブスをして、完治するまで静養するようアドバイスするでしょう?

高熱の人間に、気合いが足りないだけ、といって解熱剤を取り上げて治りますか?

こんな無茶を言ったら人間性を疑われますよね?

でも、これをうつ病患者に言っても構わない、これが今の日本社会です。

 

うつ病治療に必要なのはストレスから離して静養させながら薬を使ってゆっくり治療していくということです。

そして病気はその人の人格や生い立ちに問題があるのではなく、脳内物質に問題があるのです。

決して気合いが足りないわけでも、怠けているわけでもありません。

 

そして、病気になって一番苦しんでいるのは本人です。

確かに会社も休んで仕事に穴を開けられてしまうのは不本意でしょう。

それでも交通事故にあった人間を責めたりしますか?

ただでさえ、うつ病の症状に自責念があり周りへの迷惑を悩んでいるのに、

気合いが足りない、怠けていると責められたら

骨折した人間のギブスを叩くのと同じことだと思ってほしいのです。

 

家族の方も回復が進まなかったり、本人の生活が乱れてきていらつくこともあるでしょうが、

そこは本人が悪いのではなく病気のせいだと思って、

本人を叱責するのは何とか我慢してほしいのです。

 

そして、「酒を飲んだら楽しくなるので病気など吹っ飛ぶ」などと言った

無茶苦茶な療法をさせるようなことだけはしないでほしいのです。


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