適度な距離をたもつこと

大学時代、いつも明るい友人が突然私にこう言いました。

「カウンセラー受けてみようかな」

私は、自分自身も、いろいろなことに悩んでいて、

大学のカウンセリングルームに定期的に通っていました。

友人はそのことを知っていました。

 

サークルで仲良くなった友人ですが、いつも明るく笑顔をたやさない、

まわりからもとても好かれる女の子でした。

そんな彼女がまさか真剣に悩んでいるなんて外から見てもまったく想像がつきませんでした。

 

私は、できれば彼女の力になりたいと思いました。

彼女もカウンセリングをうけることにしました。

しかし、私よりも深刻な状況だったようです。

 

彼女は、専門の病院を紹介され「うつ病」と診断されたのでした。

私にはうつ病の父親がいましたが、身近な友人にうつ病の人はいませんでした。

家族なら話も聞きやすいのですが、相手は友人です。

あまり干渉してはいけないのかなとも思いつつ、放っておくこともできません。

 

まわりに気を使うタイプなので、最初はあまり話してくれませんでした。

私との約束も、ときどきしんどくてキャンセルすることもありました。

彼女は大変申し訳なく思っていたようです。

私は、できればいろいろと話してほしかったので、

彼女といるときは、なんでも気軽に話してねというふうにいっていました。

 

少しずつ、彼女が私に心を許して、悩みを話してくれるようになりました。

聞くこところによると、同じ学部であり同じサークルの友人Nについて悩んでいたようです。

 

嫉妬のはげしいNは、いつも彼女と一緒に行動したがるようでした。

どちらかというと、友人の多い彼女は、いろいろな人と仲良くなれますが、

Nはそうではなかったようで、やさしい彼女がだれかにとられるのが非常に嫌だったようです。

 

それが、学部でも、サークルでもそのような態度で、

それも一緒にいると彼女にあまえわがままな態度になるようで、

そんなNに彼女は大変困り疲れ果てていたようなのです。

そしてうつを発症してしまったのです。

 

私が彼女と頻繁にサークルで一緒にいると、Nはものすごく私にも嫉妬をしていました。

その気持ちを察し、最初は3人で仲良くしていたのですが、

私もNの態度に正直疲れてきてNを避けるようになりました。

そのうちにNにもようやく他の仲のいい子が見つかって、彼女もすこしずつ良くなっていきました。

 

本当によくなったり悪くなったり、私もずっと彼女と一緒にいて辛かったです。

しかし、あとから彼女に言わせてみれば、私がほどよい距離で接してくれてよかったと言います。

 

「鬱のことを理解してもらえなかったらどうしよう、こんな自分じゃ誰にも好かれない」

そんな気持ちもあったようですが、私は彼女を受け入れることができていたようです。

 

私が彼女にしていたことは、「頑張って良くなって」などとあまりはげまさないということ、

適度な距離を保ちつつ、さりげなく心配している態度を見せるようにしたことです。


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