東日本大震災でうつ病に陥った娘のような女性との接し方

私は東北の支店で仕事をしていた経験があり、

その関係で東日本大震災のボランティアをしてしています。

当初は瓦礫の後片付けや被災された方の家のお手伝いをしていました。

 

そんな時に知り合ったのが震災で両親を無くした26歳の女性でした。

とても大切に育ててくれた両親を一瞬のうちに亡くしたショックは

想像も絶するものだったと思います。

 

当初は一緒に瓦礫の処理をして時には笑顔を見せる事もありましたが、

今思うと相当無理をしていたのでしょうね。

私は笑顔の彼女を見るたびに少しずつ心の平静を取り戻して来ているとホッとしたのです。

それは私の大きな勘違いでした。

むしろ心の闇に取り込まれる前兆だったのです。

 

私は50歳後半で、子供に恵まれなかった為、彼女は本当の娘のような存在です。

彼女も私の事をパパと言って慕ってくれます。

 

私は埼玉に住んでいて、彼女は仙台です。

当然普段の連絡は電話やメール、最近ではテレビ電話を使う事もあります。

当初は何気ない近況を伝えあうようなやり取りでした。

 

しかし、ある時を境に彼女の様子が急激に変わって来たのです。

電話していて急に泣き出したり怒り出したりするようになったのです。

私は心配になって3ヶ月ぶりでしょうか、会いに行ったのです。

そしてそこで変わり果てた彼女を見たのでした。

 

顔は死んだように青白く、几帳面な彼女の部屋はゴミで溢れていたのです。

その変わりように暫く沈黙するしかありませんでした。

長袖をめくった腕にはリストカットの跡が3本残っていました。

両親を亡くした気持ちを私は安易に考えすぎていたのです。

 

もっと深く考えれば良かったと悔いました。

もっと早くその気持ちに気付いてあげればと、彼女をハグしながら泣きました。

けっして涙もろい方ではない私ですがボロボロ涙が出て来ました。

彼女は号泣していました。

いつまでも泣き続けました。

そしてごめんね、という言葉を繰り返すのです。

 

直ぐに分かりましたが彼女はうつ病を患ったのです。

孤独という闇の中で迷子になっているのでした。

その時ですね、私が彼女を救い出そうと決意したのは。

 

それからうつ病関係の本を読みまくりました。

そこに書いてある事を守って彼女と応対しました。

しかし、うつ病は本当に個体差があるものなのですね、

本に書いてある事はさっぱり役に立たないのです。

 

そうなるともう自己流です。

出来る限り彼女と向き合うようにしました。

 

ただ、向き合うと言っても、うつ病はとてもやっかいな病気です。

夜中に電話やメールが来ることも度々です。

こちらも疲れていて心の籠もっていない応対をしてしまう事もあります。

そういう感情にとても敏感ですね、うつ病の方は。

直ぐこちらの心を読み取られてしまい、怒ったり泣いたりするのです。

 

彼女の病気を知ってから5年が立ちます。

今はちょっと向き合い方が分かるような気がします。

結局は相手の話に真剣に向き合って、

同情のような軽い気持ちではなく、心から理解して上げる事、

ネガティブな発言を否定しない事が大事だと考えます。

 

自分が駄目な人間、生きていても無駄な人間ではないという事を

心から伝える事が重要なのかもしれませんね。

向き合ったからにはとことん話を聴いてあげる事も大事です。

表面だけではない深い愛情を求めているのですから。

 

そんな不断の努力の中で彼女は少しですが明るさを取り戻しつつあるように見えます。

もちろん、そんな簡単な病気でないことも今は分かっています。

東北に伝手がある私は、少しずつ彼女を見守る仲間を集めようと思っているところです。

同世代にしか理解出来ない問題もありますし、同性でしか分からない感情もあるでしょうし。


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