二人の過去と現在

友人にうつ病の子が数名います。

嘆くタイプとテンションが高いタイプに分かれます。

最初の頃はどのように接したら良いのか分からずに困惑しました。

 

嘆く人については世間話しをしても、「でもさー」から始まり自分の悲観的な結論に落ち着くのです。

そして困ったことはどのような話しをしていても否定されるので話をしたくなくなることです。

彼は頭が良くて論理力に優れているために話しているこちら側まで世界観に引き込まれてしまい

悲観的な気分なりました。

 

その中で気を付けたのは嫌わないことです。

彼の全てを否定することになりますから。

 

彼が発症したきっかけとして思い当たるのは複雑な家族構成です。

彼は父親から母親は亡くなったと聞かされていました。

それなのに成人してから母親が精神病棟に入院しているという事実がショックだったようです。

今の彼は自分に適した仕事を見つけて精神的な安定を得られたのが大きく

病院からの投薬治療を受けて社会人として生活しています。

 

そんな彼との間で試行錯誤の挙句に見つけた対応は、話しを聞くということです。

心理学の専門用語で、「傾聴」という技術があります。

端的に言うと黙って聞く、という方法です。

私は彼が何を言っても、「そうだね」と肯定だけをしました。

そしてこれを実践してから会話の内容に変化が生まれました。

 

以前は、悲観発言にアドバイスしていた私だったのですが、

「傾聴」を始めてからは彼は彼自身の発言に疑問を持ち始めたのです(「本当にそうなのかな」)。

私の方としては聞くことに重点を置くだけで否定されないからイライラもしません。

この接し方を体得出来たことで人間的に成長できました。

 

 

もう一人の子は常にハイテンションで体を触ってくる子でした

(体を触ることで自分が受け入れられているかどうかの判断にしていたのだと思います)。

そして一方的に話しをしてきて私の話しを聞きません。

その子に傾聴を試みるも、そうだねという言葉自体を聞いていなくて疲労感が溜まりました。

 

彼のうつ病の原因として思い当たる節は母親です。

その理由は母親が雨の中で立っていたり傘もささずに買い物に行ったりしていたからです

(遺伝的なものでしょう)。

 

一度関わった以上は何とかしたいと思いましたが夜間を問わずに電話が鳴ったり、

バイト先に来たり、仕事に支障が出たので、

自分の心中を明かして謝った所、彼は分かったと言ってくれました。

本音を言ったのが効を奏して無茶苦茶なことをしなくなりました(電話の回数減少等)。

 

考えてみると私は本音を隠して彼を何とかしてあげようという気持ちがありました。

でもそれは上から目線であり対等な人間関係ではありません。

同じ土俵に立つこと。

いや彼は同じ土俵に立たせるために無意識の内にそういう行為に及んでいたのだと思います。

 

今はお薬も改良されて日を追うごとに、薄皮を剥くように、蟻の一歩のように、

少しずつですが良くなっています。

彼とは気長に付き合う覚悟でいます。


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